2004年6月3日 ■花束2。

こんにちは。
明日、南米パラグアイ行きを控え、かなり興奮気味のエモリさんです。
先ほどまで一緒に行くパラグアイの友達と電話で話をしてました。
 
ローズマリー(友達):「ミー、向こうは今、冬だからねー。セーターとコート忘れないように」
 
エモリ:「あーそうか、南半球だから季節が逆になるねんなー。ところで空港から家までどのくらい離れてるの?」
 
ローズマリー(友達):「あーだいたい500kmくらい・・・」
 
エモリ:「は・・・~~~~????500km?他の近い空港ないんか??」
 
ないらしい・・・。
 
エモリ:「家まで何でいくんかな~~~?」
 
ローズマリー(友達):「バスで6時間くらいかな?」
 
って・・・。遠すぎる、パラグアイ。
合計21時間(何かに乗っている時間)+待ち時間で、たぶん30時間くらいかかってまっせ。
まーいいか。それも、旅行の醍醐味ではないかと“無理矢理”思うエモリミエです。
 
さてさて、フロリスティックの話題へといきましょか。
 
今回も前回同様、花束のお話です。
前回の花束(4月分日記)の次の授業でした。
テーマは“実験的な、大胆な花束”です。
なにそれーって感じでしょうが、要は普通じゃないモノです。
あまりお店では見かけないモノ、一見花束か???とよーく見てしまうモノ、おーーー!素晴らしいアイデアやん!と、うなってしまうモノ・・・などなどです。
まず最初の段階で先生から、“結び目は必ずしも一つじゃなくていいし、生花以外の材料を使ってもいいから”と説明がありました。
それ以外は“FREE”全く自由です。形もバランスも色合いも材料も、じ・ゆ・う。
 
こういうものは、こういうもので難しい。
いきなり”はーい、何でもいいから作ってくださーーーい!”と言われたところで、良いアイデアがうかんでくるはずもなく・・・。
テクニックや知識などフロリスティックの基本とはまたちがった難しさがあります。
まぁ、毎日毎日、花や感受性を高めてくれるモノにだけ接していれば、ふあ~んとアイデアもでるかもしれませんが、学校の半分は“嫌な!”ドイツの法律・税金システム、国が抱えている問題、簿記などの授業・・、そんなん知るか!ということをたくさん勉強しないといけない私には“無理無理!”なんていつもの言い訳。
が、しかし、きっと、たぶん、いや絶対、そんな毎日でも、頭をやわらかーくして、いろんな事にアンテナ張りめぐらして、いろんな角度から自分の理想なるモノを見る事が大事なのでは?と思います。
要は、何事も勉強!と。
生みの苦しみでしょうかねー。
 
そんな苦しみも貴重な体験ですわ。
 
クラスメートも生みの苦しみを味わったかどうかわかりませんが、みんなの実験的な、大胆な花束の数々を送ります。
 
どうでしょうか??????????
 
ほんなら、パラグアイに行って参ります!!!
ドイツの冬は今年もなかなか寒かったのですが、そんななかでも、長靴はいて、コートきて、手袋はめて、外で行う授業がヴァイエンシュテファンにはあります。
それは、自然観察の授業です。
この授業の目的や必然性というのはまだよく分かりませんが、たぶんこの国独特で、その中でもうちの学校は、さらに重点を置いているのではないか?!と思います。
なぜならドイツのフロリスティックでは、大自然様様ですから・・・。
私と橋口さん(日本人の皆様のための学校をドイツでされている方。日記参照)は、少なくとも日本人としてこの授業、この考え方に、超!!!!感動しています。
 
内容はいたって簡単。
まず先生から、“明日天気良さそうだから、森に行こう!”と言われ突然決まります。
ドイツは本当に自然豊かな国で、至るところに森があります。
そして、みんなでその森の中、草原、荒れ地などに咲いている、花、木、草、その他諸々を見ながら(観察しながら)歩くのです。
持ち物は鉛筆、ノート、長靴、そして植物図鑑です。
 
冬の間といえども、森、特に木はその時期独特の姿を見せているわけですから、私たちはその姿を観察しに行きました。
独特の枝振り、木肌(肌触り、色)、落ち葉・・・先生の説明を聞きながら、よーく観察して行くわけです。
 
時には2時間以上も歩きますが(こっちのみんなは歩くことに慣れているので、大丈夫だけど、エモリさんにはかなりのしんどさ)自然を見ながら、感じながら歩くのは気持ちがいいものです。その間に、クラスメートとベチャベチャしゃべりながら交流もはかれるしね。
 
今回の写真はその冬の木の姿を表した、アレンジメントの数々です。
これは、テストの一つとして行われました。
 
“このアレンジが、本当にその木の特徴を表しているのか?”が採点のポイントです。
 
私としては初めての内容にとても感動して、私が選んだ木(菩提樹)を一時間くらいボッケーーーーーっと眺め、作品に取り組みました。
が、採点は3で真ん中でした。
先生に説明を受けてみると、「1.木の芽が反対向いている(木の芽はいつも太陽を見ているのです)2.枝の動きが少し不自然」とのことでした。
だけど私は、とっても勉強になり、この授業に感動したので先生に一言。
 
「この作品のために使った時間は、本当に楽しかった!!」と・・・
 
先生は、「ミー、もっと自分でどんどん観察していきなさい。これからも、あなたはいろんな作品に取り組んで学ぶべきです」と・・・言ってました。
 
その通り!
 
だけどこれらの授業の合間に習っている、経済、簿記は、なんとかならんもんか??
5月はこれらのテストがたくさんあったので、疲れています。
そして、それは、今週も(5月の終わりの週)もあるのでした。
 
それでは、皆様お元気で。
エモリミエ